コワーキングスペースだけじゃないの? - Weworkのビジネスポートフォリオ

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2018年までに8,000億円にも上る資金を調達してきたWeworkですが、コワーキングスペース以外にも様々な事業を手がけています。日本ではあまり知られていませんが、巨額の資金を調達し始めた2015年以降、赤字経営ながら21もの会社を買収し続けて事業を拡大して来たのです。自社で新たに取り組んでいた事業も含め、その事業ポートフォリオは多岐にわたります。

その中からいくつかを見てみましょう。

WeWork

言わずと知れたコワーキングスペース事業です。Space as a Serviceのビジネスモデルをベースに柔軟に個人や少数のチームがリーズナブルな価格でオフィスを契約することができるメンバーシップを売り出し、起業家が集うパワフルなコミュニティをオフィスを中心に作り上げました。

 

Powered by We

We Companyが提供するオフィス運営のコンサルティング事業です。サービスの中には会社の目的に応じた最適なロケーションの選定、効率的な利用のためのレイアウトの提案、オフィス内装のデザインと工事、ビルやオフィスを管理するためのソフトウェアの提供、オフィスの効率化に資するデータの収集と分析、オフィスを中心としたコミュニティ形成のためのコミュニティマネージャー派遣などが含まれます。

 

WeWork Labs

スタートアップ支援プラットフォーム事業です。世界各地でアクセラレータプログラムを展開し、アクセラレータやベンチャーキャピタルとのコネクション、WeWork内の人脈やオフィスの会員費用を割引価格で提供することでスタートアップを支援します。特徴的なのは出資をすることはなく、基本的にオフィススペースの利用によってのみ収益を得ることです。

 

ここまではオフィスを中心としたビジネスモデルでWeWorkらしさを感じさせられますが、次あたりから雲行きが怪しくなります。

 

WeGrow

子供向けの教育事業で簡単に言うと、「将来の起業家育成を目的とした私立小学校」です。国語、算数、理科、社会といったいわゆる基礎科目のほかに、ビジネスやヨガ、料理などなど、「好きなことで生きていく」という自由と創造性を重視した教育方針で、起業家のメンター制度や興味がある分野で働くWeWorkのオフィスユーザーへの面会の機会もあります。個人的には将来の夢が全員ユーチューバーにならないか心配ですが、十分な支持を得るには至らず、2019年のIPO失敗直後に撤退が即決された事業です。年間22,000ドルから42,000ドル(約230万円から460万円)という高額な費用もさることながら、注目を集めたもう一つの理由は事業のCEOがAdam Neumannの奥様であるRebekah Neumannであったことです。彼女は有名女優グイネス・パルトロウの従妹であることも話題になり、スピリチュアルには特別なこだわりがあって、数分話しただけの従業員のEnergy(日本語で言うと「気」)が気に入らないという理由で解雇したことがあるという逸話の持ち主としても知られています。なお、WeGrowは2020年の学級年度終了をもって撤退が決定しています。

 

WeLive

高級居住用アパートメント事業です。日本ではあまり馴染みがないサービスアパートメントという形態で、つまり家具やらWi-Fiやら水道料金やらすべてのサービスがコミコミで月単位の契約が可能といったアパート(マンション)です。「孤立した従来の住宅モデルをコミュニティを中心とした柔軟な住宅に変える」というミッションに基づいて、アパートメント内でリアルソーシャルネットワークを提供し、バーチャルではなくリアルにマンション内のコミュニティで友人を作ろうといったコンセプトで展開されています。が、このコンセプトが全くウケず、開始当初には68拠点を作ると意気込んでいたのですが、2020年4月現在をもって、ニューヨークとワシントンDCの2拠点での展開にとどまっています。現在は日単位での滞在も可能で、個人的な印象としてはただのホテルとしての利用も可能なようです。

このビジネスモデルを聞いたときに似たようなビジネスで「ん?OYO LIFEってのがあったな?」と思ったのですが、どちらもとあるファンドから出資を受けていて。。。。というのは私の邪推かもしれません。

 

Rise by We

フィットネス&スパ事業です。We Companyが運営するということ以外に新しいものがないただのジムで2020年4月現在ニューヨークに1拠点があるのみです。

 

いかがだったでしょうか。次回はWeWorkがこれまでに買収してきた21の事業からいくつかを紹介していきたいと思います。

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